ゲームシミュレーションによる環境問題への対処行動の分析
Project/Area Number |
05801017
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
広瀬 幸雄 名古屋大学, 文学部, 助教授 (10117921)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1993: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 環境問題 / 社会的ジレンマ / アクションリサーチ / 消費行動 / ゲームシミュレーション / 模擬世界ゲーム / 社会的ネットワーク |
Research Abstract |
研究の目的は、社会的ジレンマとしての環境問題に対する、多様な集団や個人の対処行動や相互交渉のプロセスを、社会調査とゲームシミュレーションを用いて解明することであった。主な研究成果は以下の3点である。 (1)まず最初に、ごみ問題、渇水、生活排水問題などの環境問題の事例の調査研究を概観した上で、環境問題に対する住民の対処行動の主要な規定因を整理した。そして、Fishbein & Ajzenの態度行動モデルを改良した環境配慮行動(消費行動)の意思決定のプロセスのモデルを作成した。そのモデルによれば、環境配慮の動機が喚起される迄と、その動機に一致する行動が実行される迄の2段階に分離される。そして、各段階での主要な規定因を、危機意識・汚染の責任帰属と社会規範意識・便益費用意識に整理した。その成果は、心理学評論(1993)に発表した。 (2)次に、個人レベルの対処行動に影響を及ぼす、環境保護のボランティア団体や行政などの集団レベルの相互作用のプロセスを、ごみ問題におけるリサイクル団体の事例から分析した。チェンジエージェントであるリサイクル団体が、地域の一般住民にリサイクルへの参加を社会的ネットワークを通じて働きかけた多様なアクションの効果を検討し、あわせてリサイクル団体が地域の中でマイナリティからマジョリティに変化したプロセスも分析した。その成果は、心理学評論(1994)に発表される。 (3)以上の調査研究のもとに、模擬世界ゲームを修正して、生活環境ゲームの基本的なルール構造を作成した。この作業の中間報告は、グループダイナミックス学会の大会(1993)で発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)