インフラストラクチュアの整備・管理のミクロ分析と日英比較
Project/Area Number |
05803005
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
経済政策(含経済事情)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
柳ケ瀬 孝三 立命館大学, 経営学部, 教授 (40036398)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | インフラストラクチュア / 社会資本 / 経済成長 / 地域開発 / 福祉国家 / 人間発達 / イギリス / 日本 |
Research Abstract |
研究はまずインフラストラクチュアの概念や近年の使用法についてイギリスにおける新たな傾向や特徴を日本におけるいわゆる社会資本論議とかかわらせて考察し、概念的な整理を行って、ひとつの論文にまとめた。そこでは問題の焦点をインフラストラクチュア論におけるソーシャル・インフラストラクチュア、ウエルフェア・インフラストラクチュア、福祉国家型インフラストラクチュアなどの系譜として捉え直しながら、これまでは余り注目がおかれなかった問題領域を概観した。また、新社会資本論議になかで政府機関や財界シンクタンク等が行っている報告書や議論を収集し分析した。このなかでは、とくに、これまでのインフラストラクチュア概念には含まれないで議論されることがなかったといってすらよい文化ないし文化施設の問題に注目し、ハードとソフト、支援システムや享受能力養成の重要性などの新しい問題が登場してくる有り様について分析した。また、欧米との比較において日本の整備水準が明らかに立ち遅れていると見られることが一般的であるなかでどのような問題がその基礎に横たわっているのかを分析することを試みた。そして、その結果は「文化の権利とインフラストラクチュア」とのテーマの論文にまとめた。これらと並行して統計分析や実態比較のための基礎データの整理を行っているが、理論的な仮説がさらに具体化され洗練されることが必要な段階にある。全体の枠組みを生産力発展への間接的寄与の側面と人間発達それ自身(ないしそれへの間接性)の側面との関係を基礎にしながら、インフラストラクチュアのミクロ分析のためには、さらにニーズや欲求ないしそれらが充足されるありかた、そうした充足組織の経営管理のありかたを検討しつつある。そして、それらのサービスの質的高度化のメカニズムの解明には、これらの両側面の関係を欲求と充足というだけでなく潜在能力とその顕在化、そのなかでの欲求の高度化、至極化、自己実現として把握してゆくことをとらえることが重要であり、これをさらにもうひとつの論稿にまとめて、具体的比較にまとめていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)