Project/Area Number |
05804007
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中西 襄 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (30027362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 不二洋 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20027361)
小嶋 泉 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (60150322)
阿部 光雄 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (80221729)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 量子重力 / ゲージ理論 / 場の量子論 / オペレーター形式 / ハイゼンベルク描像 / ワイトマン関数 / コーシー問題 / BRS対称性 |
Research Abstract |
科研費交付申請書に述べたように、この研究の目的は、局所対称性の量子論版であるBRS対称性を保ったまま、明白に共変な形で、ゲージ場や重力場の量子論を解く新しい方法を確立することである。そして、当面の重点研究として掲げた二つのテーマについて、今年度次のような成果が得られた。 1) この解法の第1段は、連立偏微分方程式である場の方程式を、正準交換関係から導かれる同時刻交換関係を初期データとして解くというコーシー問題であるが、場の作用素という非可換量を含んでいる。これを組織的に取り扱うために、左作用素、右作用素という新しい概念を導入し、このテクニックを用いてオペレーター解が得られることを、簡単なモデルで示した(発表論文1)。また、この方法を応用して、ヘビサイド・ミクシンスキーの演算子法を、非可換量を含む場合に拡張した(発表論文3)。 2) この解法の第2段は、第1段で得られた場の作用素の交換関係に対する表現を、ワイトマン関数を用いて構成することであるが、これは非常に面倒な計算を要するので、通常の摂動論におけるファインマンダイアグラムに相当する新しい簡便法を開発する研究を行った。ハイゼンベルク描像では相互作用ラグランジアンがないので、ファインマンダイアグラムの頂点部分に相当する概念はない。それで、他との接続の仕方の情報を含んでいるビルディングブロックからダイアグラムを構成することを考えた。この新しいダイアグラム法は、2次元量子重力の場合いちじるしい成功を収めた(発表論文2)。そして、このダイアグラム法を他のモデルへ拡張した(発表論文4)。
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