Project/Area Number |
05805029
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 静雄 京都大学, 工学部, 助教授 (20135536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 養一 京都大学, 工学部, 助手 (30214604)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 準格子整合系 / 異族半導体 / ヘテロ構造 / 超格子 / 界面物性 |
Research Abstract |
本研究は、ZnSe/GaAs超格子等、高品質の異族半導体ヘテロ構造の結晶成長技術を確立すること、またその新しい物性の探求を通じて、その特徴を活かした新光・電子デバイスへの展開を図ることを目的として行った。得られた成果を以下に示す。 1.GaAs上ZnSeの界面特性を電流電圧特性、容量電圧特性などの電気的な測定手法によって調べ、ZnSSeによる格子整合をとること、GaAsバッファ層を用いることにより界面の高品質化を達成した。逆のZnSe上GaAsの界面特性については、550℃以下の低温で成長すること、大きなV/III原料供給比で成長することにより、高品質の界面が得られることがわかった。 2.ZnSe/GaAs超格子の光物性を調べ、吸収が波長に対してブロードに生じるという、各層の物性の重ね合わせからは説明できない新しい効果を見いだした。また、ZnSe上のGaAsの成長条件を制御することで、きわめて大きい量子閉じ込め効果をもつ量子ドットを作製しうることを明らかにした。 3.異族半導体ヘテロ構造によるデバイス作製に向けて、窒素添加と熱処理が従来問題となってきたZnSe層のp型化を達成しうること、SBW溶液によるエッチングが表面層の安定化に望ましいことなど、必要なプロセスを明らかにした。 4.異族半導体ヘテロ構造デバイスの動作を解析する上で必要なバンド構造について、LCAO理論と歪ポテンシャルを用いた計算方法を確立した。 5.ZnSe/GaAsヘテロ構造によるトンネル効果、光起電力効果、電気伝導機構を調べた。イオン性の異なるヘテロ構造でありながら、理想係数1〜1.4という良好な接合特性が得られることがわかり、また広い波長域に光起電力効果をもつなど、新しい光・電子デバイスに向けた基礎的知見と見通しを得た。
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