雲と降雨の形成に関する実スケール実験と降雨モデルの改善
Project/Area Number |
05805045
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山田 正 中央大学, 理工学部, 教授 (80111665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樫山 和男 中央大学, 理工学部, 助教授 (10194721)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 実スケールの雲物理の実験 / 700mの立坑 / 雲の形成機構 / 微物理過程 / 水蒸気不飽和 / 雲粒子の形成 / 降雨粒子の形成 / 降雨のシミュレーション |
Research Abstract |
本研究は廃坑になっている鉱山の立坑(径6m、長さ700m、コンクリート巻き)を利用して実スケールの雲物理の詳細なる実験を行い、雲の形成機構及び降雨の物理機構を解明することを目的としたものである。今日レーダー雨雪量計の発達と物理機構を考慮した降雨のシミュレーション手法の開発により、洪水流出解析のインプットである降雨量そのものを非常に高精度で推定することが可能になりつつあり、新しい水文学の発展として期待されている。しかしながら水蒸気の上昇気流に伴う断熱膨張→雲粒子の形成→降雨粒子の形成のプロセスは今日といえども十分に明らかにされていない。今年度、700mの立坑上下端に風速・湿度計を設置するとともに、観測装置を載せて立坑内を上下するエレベーターに雲と降雨粒子の形成を観察するための顕微鏡モニターテレビ、降雨粒子の形状、及び粒径分布を測定する手製の装置を用いて本格的な降雨形成プロセスの解明に向けての実験を行うことができた。この中で我々は、相対湿度90%程度の水蒸気不飽和状態での雲粒子が形成されるという従来の気象学の定説にない現象を見い出した。さらに、これまで10mum以下の雲粒子は併合しないとされてきたが、10mum以下の雲粒子でも衝突するという現象を実際に顕微鏡カメラでとらえることができた。降雨のシミュレーションにおいても雲の降雨の形成に関する実スケール実験の成果を用いて降雨モデルを構築し、新しい降雨の形成に関するパラメタリゼーションを行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)