均質化法を用いたコンクリート材料構成則に関する基礎的研究
Project/Area Number |
05805047
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 章 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (90158684)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 貴博 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (40240022)
坂田 弘安 愛知産業大学, 造形学部, 助教授 (80205749)
林 靜雄 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (90092569)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | コンクリート材料 / 材料構成則 / 非線形数値解析 / 均質化法 / 損傷力学 |
Research Abstract |
本研究は,複合材料に対する応力解析手法である均質化法を用いて,コンクリートの非均質な微視構造における物理現象の結果として現われるマクロな力学挙動を表す材料構成則を導くことを目的とするものである. 本年度は、コンクリートの複合材料としての特性を均質化法によってモデル化し、微視的な構造における破壊現象を損傷力学を用いて評価する非線形解析手法を開発した。また、本手法を用いて、平面ひずみ問題に対するプログラムを作成し、数値解析結果を得た。さらに、本研究におけるモデル化の妥当性を検証するために、1軸圧縮破壊試験において、加力と直角方向の剛性を微小な載荷によって測定する実験をコンクリートとモルタルについて行なった。その結果、以下の知見を得た。 1.均質化法を用いた弾性解析において、コンクリートの剛性は、基本周期領域の大きさに依存しないことがわかった。しかしながら、微視構造における応力集中の大きさが基本周期領域に依存して変化するため、非線形解析においては、ある程度大きな基本周期領域を用いる必要があることがわかった。 2.二次元的に扱ったモデルでは、コンクリートの剛性を定量的に評価することは困難であることがわかった。 3.モルタルの引張破壊を表わす損傷力学モデルを微視構造に適用した非線形解析を行った結果、コンクリートの純圧縮に対する非線形挙動は、コンクリートの複合材料としての性質に起因することを示すことができた。 4.実験の結果、コンクリートの圧縮破壊時には、内部の損傷によって加力と直角方向の剛性が低下することを明かになった。また、損傷力学を用いた非線形解析においても、このような現象を定性的に再現することができた。 以上より、コンクリート材料構成則を均質化法を用いた数値解析により導く手法の基本的な有効性が示されたものと考える。今後、モルタルに対するより精密な損傷力学モデルを開発し、3次元解析を行なうことにより、微視構造における破壊現象と巨視的にみた力学的挙動の関係を、定量的に評価できるものと思われる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)