石油改質触媒のモデルとなる金属クラスター錯体によるアルカンの活性化
Project/Area Number |
05805065
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
小宮 三四郎 東京農工大学, 工学部, 教授 (00111667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 雅文 東京農工大学, 工学部, 助手 (70251585)
福岡 淳 東京農工大学, 工学部, 講師 (80189927)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | クラスター / 石油改質触媒 / 白金 / レニウム |
Research Abstract |
石油改質触媒では白金にレニウムを添加し、硫化水素で予備硫化したものが用いられ、C-H結合の切断など非常に多くの化学的に興味深い反応が起きることが知られているが、本研究ではその活性種モデルとして新しい硫黄架橋を有する有機白金-レニウムクラスター錯体を合成単離した。即ち、アルキルクロロ(1、5-シクロオクタジエン)白金とテトラカルボニルレニウム(μ_3-S)トリメチルスズとのメタセシス反応により黄色の結晶[{R(cod)Pt(μ_3-S)Re(CO)_4}_2{RPt(μ_3-S)Re(CO)_4}]_2(R=Me,Et,Benzyl,cod=1,5-cyclooctadiene)を合成単離した。メチル誘導体は200℃で熱分解するとメタンをゆっくり生成したが、対応するメチルクロロ白金錯体に比べ非常に熱的に安定で、硫黄およびレニウムの効果として注目される。一方、アルキル基としてエチル基を有する錯体の熱分解では、β-水素脱離反応が促進され、エチレンを主に与えた。これは石油改質白金触媒へのレニウムおよび硫黄の効果として興味深い。速度論的検討の結果、β-水素脱離反応が促進されたのはクラスター錯体の熱分解反応が1、5-シクロオクタジエンの解離を律速としていることに由来していると考えられた。さらに、この錯体を触媒とした1、5-シクロオクタジエンの水素化を行ったところ、異性化能が高いことが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)