真核・原核両細胞でエンハンサーとして機能するプロモーターの基礎的解析とその活用
Project/Area Number |
05806013
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植田 充美 京都大学, 工学部, 助教授 (90183201)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | アルカン生育酵母 / ペルオキシソーム / プロモーター / イソクエン酸リアーゼ / リンゴ酸シンターゼ / エンハンサー |
Research Abstract |
我々が発見したアルカン生育酵母の細胞内小器官ペルオキシソーム内に存在する高発現誘導酵素群をコードする核遺伝子の構造解析を行っている時に、高発現誘導に関わるプロモーターが、酵母だけではなく、大腸菌でも同じ炭素源(ここでは低級脂肪酸)により誘導を受けて真核・原核の両細胞でいわゆるエンハンサーとして働きうることを発見した。真核細胞である酵母と原核細胞のどちらの細胞でも栄養源などによりON・OFFの誘導のかかるプロモーターはこれまで知られていないことから、このプロモーターの構造解析を行い、その塩基配列や制御因子などの種を越えた共通性や機能などを明らかにし、さらに、従来からのプロモーターから安価な酢酸などの低級脂肪酸を誘導剤とするプロモーターによる低コスト有用生理活性タンパク生産系を開拓することを目的とした。本年度得られた成果は下記の通りである。 1.酢酸などの低級脂肪酸で誘導のかかるエンハンサーとして新規に発見したペルオキシソーム酵素のイソクエン酸リアーゼのプロモーターについて、酵母と大腸菌両方で働くための必須の領域の配列を、遺伝子欠失とその改変遺伝子の発現系により明らかにできた。 2.他のベルオキシソーム酵素であるリンゴ酸シンターゼについてもプロモーター活性の誘導を調べ、上記と同様の実験系により必須のプロモーター領域を明かにでき、イソクエン酸リアーゼのそれと比較検討が行えるようになった。 3.必須領域の遺伝子配列のコンピューター解析により、いくつかの制御因子の認識配列とホモロジーのある配列を明かにでき、今後の研究の展開に興味が増した。 4.大腸菌のβ-ガラクトシダーゼや脳内神経伝達物質調製のためのグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)の活性発現産物の大量調製に成功し、これまで微量のために解析できなかった後者の酵素の諸性質の検討が可能となった。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)