Project/Area Number |
05806015
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
米山 弘一 宇都宮大学, 雑草科学研究センター, 助教授 (00114174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 勝 宇都宮大学, 雑草科学研究センター, 助手 (40194419)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 光合成 / 電子伝達系 / D1タンパク質 / トリアジン / 除草剤抵抗性 / 構造要求性 / 植物培養細胞 / クロロフィル蛍光 |
Research Abstract |
野生種すなわちトリアジン感受性植物の光合成電子伝達系阻害活性は、トリアジン化合物の2つのアミノ基の一方にフェニルアルキル基などのように嵩高く疎水性の大きな置換基が、他方に比較的小さなアルキル基、アルコキシアルキル基およびヒドロキシアルキル基が存在する場合に上昇した。なお、アルコキシアルキル基およびヒドロキシアルキル基の水酸基あるいはエーテル結合は、アミノ基から2〜3結合離れた位置に存在する場合に最も高い活性を示した。また、ヒドロキシアルキル基を有するトリアジン化合物は、一定の活性発現までに5分以上の前培養が必要であり、他のトリアジン化合物とは異なった阻害様式を持つものと考えられた。 トリアジン抵抗性植物(アブラナ)の葉緑体の光合成電子伝達は代表的なトリアジン除草剤であるアトラジンに対して1000倍以上の抵抗性を示したが、ヒドロキシアルキル基を有する化合物に対する抵抗性は若干低下する傾向であった。また、感受性植物とは異なり前培養は不要であった。タバコ培養細胞を用いた場合にも、アブラナの場合と類似した結果が得られた。 感受性植物の光合成電子伝達系に対して、D1タンパク質のセリン残基との水素結合形成に必要とされているアミノ基窒素原子上の水素をメチル化したジメチル体の阻害活性は極端に低下したが、一方のアミノ基を欠いたエトキシ体は中程度の阻害活性を示したことから、トリアジン化合物のアミノ基水素は活性発現に必須ではないとも考えられる。ここで、トリアジン化合物のもう一方のアミノ基は、受容部位との結合に際して水素結合形成に関与しないとされており、今後、トリアジン化合物の基本的な構造要素を再検討する必要があるものと考えられる。
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