内細胞塊を欠除した胚盤胞への胚性幹細胞の顕微注入によるクローン動物の作出
Project/Area Number |
05806038
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
角田 幸雄 近畿大学, 農学部, 教授 (80217364)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 胚性幹細胞 / 顕微注入 / クローンマウス |
Research Abstract |
本研究の目的は、1個の胚盤胞内細胞塊に由来する継代培養細胞であるES細胞を内細胞塊の欠除した胚盤胞へ注入して、クローン動物を作出するための技術を開発することである。まず、内細胞塊の欠除する胚盤胞を作製するため、ウサギで作製したマウスES細胞に対する抗血清ならびに市販の抗カドヘリンモノクローナル抗体を用いて、マウス8細胞期胚を培養した。しかしながら、compactionは阻害されるものの、予想に反して内細胞塊を欠除した胚盤胞を作出することはできなかった。そこで、種々のステージの胚盤胞へES細胞を注入し、内細胞塊を切断除去する手法を考案した。すなわち、自然交配後3.5日齢雌より回収した胚を膨大胚盤胞期まで体外培養後、4℃下に約15時間保存した。ついで、トリプシン-EDTA処置で単一細胞としたES細胞を20個以上内細胞塊側から胞胚腔へ注入した。注入操作によって萎縮した胚は、数時間培養して腔を回復させ、マイクロマニプレーターにとりつけたガラス針を用いて内細胞塊部分を透明帯の上から切断除去した。さらに、これらの内細胞塊を含まない胚を数時間培養して腔を回復させた後、偽妊娠2.5日齢の受胚雌へ移植して産子の発生能を調べた。 同様の方法によって別の系統のマウスより採取した内細胞塊細胞を用いて検討した予備実験では、93個の胚を12匹の受胚雌に移植して注入内細胞塊に由来する6匹(6%)の産子が得られた。ついで、ES細胞を注入後内細胞塊を切断した121個の胚を10匹に移植したが、2匹の死亡胎子が得られたにすぎなかった。しかしながら、1匹の胎子は妊娠15日目に相当する時期まで発育しており、さらに本法を改善すればES細胞由来の個体が得られる可能性が大きいと判断された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)