LPS投与によるリンパ系臓器における単球様Bリンパ球の動態解析
Project/Area Number |
05807016
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 雅文 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50184693)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷲見 幸子 名古屋大学, 医学部, 助教授 (00022806)
森 尚義 名古屋大学, 医学部, 助教授 (90045732)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 単球様Bリンパ球 / Bリンパ球分化 / LPS / 脾臓濾胞周辺帯 / MALTリンパ腫 |
Research Abstract |
1.通常飼育および無菌飼育マウス皮下に、LPS(Klebsiella pneumoniae LEN-111株(03:K1-))を投与し、局所および脾臓におけるリンパ球の動態を免疫組織化学的に検討した。その結果、局所においては投与後1日目には単球様Bリンパ球(MCBL)の浸潤が観察され、その後極めて速やかに形質細胞への分化および免疫グロブリンのクラススイッチが観察された。脾臓においては、中心動脈周囲リンパ鞘(PALS)、濾胞周辺帯(MZ)に大型のBリンパ芽球が投与直後より出現し、その後MZにBリンパ球の増加が観察された。局所に出現するMCBLとMZで増加するBリンパ球とは、免疫組織化学的にIgM^+IgD^-で同様な性格を有した。LPSに感作される可能性の低い無菌マウスを通常飼育マウスとの比較検討では、LPS投与によるBリンパ球の動態に差異は観察されず、LPSによるBリンパ球の動態はメモリーに関連しないことが推測された。 2.T、Bリンパ球いずれの発達もほとんど見られないSCIDマウスにLPSを静注し、局所および脾臓を病理組織学的に観察した。投与1-3日後には脾臓PALS、MZに大型のBリンパ芽球が出現し、極めて速やかに形質細胞に分化し、赤脾髄領域に拡散する現象が見られた。この所見は、通常リンパ球分化が見られないとされるSCIDマウスにおいても、LPSの投与により通常マウスで観察されるMCBLの分化が観察され、定常状態では出現しないが、炎症の急性期において出現し急速な分化を遂げるBリンパ球であることが示唆された。 3.単球様Bリンパ球と粘膜リンパ装置との関連が示唆されることから、粘膜リンパ装置関連悪性リンパ腫について自験例を臨床病理学的にまとめ報告した。 4.無菌ラットへの真菌経気道感染系を用い、脾臓MZBリンパ球の動態を検討し、マウスにおけると同様なBリンパ球の分化が観察され、感染防御に関連するBリンパ球の亜群としてまとめ報告した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)