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神経伝達物質と嗅覚機能

Research Project

Project/Area Number 05807157
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Otorhinolaryngology
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

森泉 哲次  金沢大学, 医学部, 助教授 (70157874)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三輪 高喜  金沢大学, 医学部付属病院, 助手 (20229909)
Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywords神経伝達物質 / セロトニン / ノルアドレナリン / ドーパミン / 嗅覚 / 嗅覚条件づけ学習 / 嗅球 / 嗅上皮
Research Abstract

嗅球におけるセロトニンの働きを調べるため、ラットで嗅球に投射するセロトニン線維を神経毒を用いて選択的に障害し嗅覚に与える影響を行動学的並びに組織学的に検討した。ナラマイシンを用いて嗅覚条件づけ学習を行い正解率が100%になった後、嗅球に直接または脳幹の縫線核にある細胞体から嗅球へセロトニン線維が投射する途中の経路である内側前脳束にセロトニン神経毒である5,7-dihydroxytryptamine(5,7-DHT)を注入した。注入後ナラマイシンを用いて経時的に嗅覚機能を調べた。なお5,7-DHT注入群は嗅球のセロトニン線維の障害の程度により完全障害群と不完全障害群に分類した。結果、(1)完全障害群は行動実験にて5,7-DHT注入直後の3日には嗅覚機能は正常であるが、注入後14〜28日には無嗅覚の状態となった。(2)5,7-DHTはセロトニン線維にほぼ特異的に作用し、他のモノアミン線維(ノルアドレナリン、ドーパミン)への直接の影響は小さかった。(3)嗅球の大きさは縮小し本来セロトニン線維が密に分布している糸球体は著明に萎縮していた。(4)嗅上皮は著明に萎縮し、嗅細胞は減少または完全に消失していた。(5)不完全障害群では明らかな行動学的、形態的異常を認めなかった。
以上の結果から、嗅球での長期にわたる著明なセロトニンの低下は一次感覚ニューロン(嗅細胞)の嗅上皮内の細胞体もしくは嗅球糸球体内の軸索終末のいずれかに変性をもたらし、著しい嗅覚機能低下をきたすことが明らかになった。脳内の特定の伝達物質の欠損によって嗅覚障害がおこるという報告はなく、嗅覚障害の1つの新しいメカニズムを提起できるものと思われる。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2018-06-07  

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