デキストラン法による脂溶性分子の水溶液中での挙動解析
Project/Area Number |
05807198
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 祐一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (90164798)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | デキストラン / パイレン / ヘミン / レチノイド |
Research Abstract |
いくつかの脂溶性分子とデキストランとの複合体を合成した。脂溶性分子としては、(1)DNAと結合する発癌性化合物パイレン、(2)細胞分化誘導物質であるヘミン及びレチノイド(カルコン誘導体ch55)を選択し、当初の予定どうり、デキストラン複合体を合成することができた。 デキストラン-パイレン複合体については、その水溶性を利用して各種ジヌクレオチドとの結合選択性を解析することができた。すなわち、パイレン骨格は、GpCやCpG,GpGには(おそらくインターカレーション的に)強く(結合定数が10^6M^<-1>のオーダーで)結合し、ApTやTpA,ApAには弱いながらも結合し、TpTやCpCにはほとんど結合しなかった。このジヌクレオチド結合選択性は、報告されているニトロパイレン単量体のDNA-インターカレーションにおける塩基配列選択性に一致しており、本方法の有用性を示すことができた。 デキストラン-ヘミン複合体については、そのDNA切断活性を水溶液中で確認できた。確認したデキストラン-ヘミン複合体のDNA切断活性は、対応するヘミン単量体のそれよりもはるかに強く、デキストラン複合体の抗アグリゲーション特性を示すことができた。 デキストラン-カルコン複合体については、その高分子である特性を生かしてレチノイドレセプターとの結合特性を解析することができた。しかし、その結合定数は当初期待したほどに高くはなく、デキストラン-カルコン複合体を用いてのレチノイドレセプター精製への応用研究は断念せざるを得なかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)