カーボシアニン系蛍光色素による発生初期胚脳幹における脳神経投射パターン形成の追跡
Project/Area Number |
05808079
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
酒井 哲郎 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (40153845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 容子 東京医科歯科大学, 医学部, 助手
廣田 秋彦 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (50156717)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | カーボキシアニン系色素 / diI / 鶏胚 / 神経投射 / 脳幹 / 迷走神経 |
Research Abstract |
カーボシアニン系蛍光色素によるニューロン標識法を用いて発生初期胚脳幹における脳神経の投射パターンの解析をおこない、次のような成果が得られた。 1)ニューロン標識法の確立:ふ卵6〜8日の鶏胚を用いて、脳幹-迷走神経インタクト標本を作製し、ホルマリン固定したのち、蛍光色素プローブdiIの結晶をproximal ganglion近傍の迷走神経幹に埋め込んだ。数日後、スライス標本を作製して蛍光顕微鏡で検鏡した。この方法により、迷走神経の神経線維を蛍光色素で標識し、その走行を観察を写真に記録する事が可能となった。この標識法を用いて、迷走神経ニューロンの脳幹内における投射パターンの解析をおこなった。 2)ニューロンの走行・投射パターン:ふ卵6〜8日の鶏胚脳幹において、神経根の部分から脳幹内に入った迷走神経ニューロンは、内側と外側の二つの経路に分かれ、それぞれ同側の背側表面近くの二つの領域で終止することが明らかとなった。内側の終止領域では、神経細胞の細胞体が標識されているのが観察されたが、外側の終止領域では細胞体は観察されなかった。これらの形態学的所見と、神経活動の光学的計測法による機能的マッピングから、この内側の領域は迷走神経背側運動核に、外側の領域は孤束および孤東核に各々対応した領域であることが明らかとなった。 これらの成果をもとに、脳幹内におけるシナプス形成や、他の脳神経および後脳の分節構造(rhombomeres)との関連の問題について、現在、さらにより詳細な解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)