大腸菌染色体分配に関与するMukB蛋白が認識する大腸菌染色体領域の解明
Project/Area Number |
05854076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
遺伝
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
仁木 宏典 熊本大学, 医学部, 講師 (70208122)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | MukB蛋白 / E.coli / DNA結合蛋白 / RNA結合蛋白 / rRNA |
Research Abstract |
MukB蛋白はDNA配列に結合するが、特異的DNA配列を認識して強く結合するか探索を行なった。合成したランダムな配列のDNAからMukB蛋白が強く結合するDNA配列を選択しPCR法によりDNAを増幅する方法を行なっているが、まだ特異的配列は見つかっていない。塩濃度などの条件を検討し現在も継続して解析を行なっている。その一方で、精製過程におけるMukB蛋白の挙動に注目しMukB蛋白のDNA結合能について解析した。MukB蛋白は牛胸線由来のDNAセルロースに容易に結合するが、一部分のMukB蛋白は結合せずに素通りする。この理由として、MukB蛋白がすでにで大腸菌由来のDNAに結合しており牛胸線由来DNAセルロースに結合しないのではないかと考えた。この分画を調べたところ、260nmに吸収極大が見られた。フェノール抽出した標品はDNase非感受性でRNaseに感受性があることからDNAではなくRNAが含まれていることが明かとなった。分離したRNAは平均長が100bp程であった。ゲルシフト法及びフィルター結合法によりMukB蛋白がこのRNAに結合することを確認した。MukB蛋白のRNA結合能はyeast tRNAを用いても観察された。精製過程の分画内に含まれていたRNAからcDNAを作成し47クローンについてその塩基配列を決めデータベースで検索したところ、その大半がリボソームRNAに由来するものであった。うちわけは11クローンが16S、30クローンが23SリボゾームRNA塩基配列が一致した。MukB蛋白のDNA、RNAに対する解離定数はそれぞれ0.19、0.23muMとほぼ同じで非特異的配列に対して結合しているものと考えられる。このことから、MukB蛋白はDNAとRNA両方に結合する蛋白であることが明かとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)