生化学反応のメカニズムを利用した適応信号処理に関する研究
Project/Area Number |
05855050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯國 洋二 京都大学, 工学部, 助手 (80168054)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 非線形パラメータ更新則 / 適応フィルタ / 酵素共役反応 / 記憶 / インパルス雑音 / 格子形フィルタ |
Research Abstract |
本研究で得られた成果は、以下の通りである。 ・酵素共役反応系の動特性の解析 酵素共役反応系の動特性は、反応速度定数をパラメータとする非線形微分方程式で表されるので、反応速度定数と記憶の深さとの関係を表す理論モデルを導出した。ついで計算機シュミレーションを行い、導出した理論モデルの近似精度が非常に高いことを示した。 ・記憶の機能を持った非線形適応フィルタの構成 酵素共役反応系をネットワーク結合することにより、非線形パラメータ更新則を持つ適応フィルタを構成した。そして、先に導出した理論モデルを使って、記憶の深さと収束速度の関係を解析した。その結果、記憶の機能により、インパルス雑音に対してロバストな適応フィルタが得られることがわかった。 ・フィルタ性能の評価 パルス雑音除去問題を取り上げ、提案するフィルタと従来の適応フィルタの性能を計算機シュミレーションにより比較した。その結果、従来のフィルタはインパルス雑音の影響で発散したにも関わらず、本フィルタでは収束が得られた。また、インパルス雑音を加えない場合でも、収束速度が速くなることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)