Project/Area Number |
05855069
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
鶴ヶ崎 和博 神戸大学, 工学部, 助手 (90252791)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 高含水比粘性土 / 自重圧密 / 浸透圧密試験 / 粒子間強度 |
Research Abstract |
本年度は、基礎的研究として、粒子間の結合力に作用を及ぼすものとして、特に間隙水のイオン濃度に着目し、粘土パウダー(カオリン、ベントナイト)を用いて、コンシステンシー、自重圧密、浸透圧密の各試験を行った。間隙水は塩化カルシウムを規定濃度ごとに調整した溶液を用いた。これは粒子間結合力は間隙水のイオン濃度で変化しやすくなり、土粒子間の結合力を故意に変化させることができると判断したからである。その結果として、 1)(メスシリンダーを用いて試験を行った結果)活性の高いベントナイトはイオン濃度を変化させることにより、コンシステンシーと自重圧密速度は変化する。特にその変化が著しいのは、0.05〜0.1Nのイオン濃度である。また、間隙水に標準海水を用いるとそのコンシテンシーは0.05〜0.1Nのイオン濃度に対応する。よって、ベントナイトのように活性の高い粘土では、陸上と海上では沈下挙動は異なることが予想される。 2)埋立における浚渫粘性土の連続投入を想定して、浸透圧密試験を行った結果、ある高応力レベルではその結合力を破壊し、通常の沈下速度に戻ることが分かった。ただ、今回新たに、試験装置の精度が問題となった。現在、改良検討中であるこの試験装置の問題点は、(1)試験の後半部(定常状態直前)に、浸透水は容器の側面部を流れるため、供試体は円柱型から円錐台型へ変形する。(2)実測沈下量は界面部の沈下を直接目測するため精度が落ちる。(3)間隙水分布(含水量測定)は攪乱のために、高含水比の場合精度が落ちる。 以上のように間隙水のイオン濃度を変化させることにより、粒子間の結合力を考慮した試験ができることが確認できたが、幅広い応力レベルの試験は浸透圧密試験装置の精度に左右される。今後は試験装置の改良を行い、検討する必要がある。
|