Project/Area Number |
05855114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
福原 長寿 工学院大学, 工学部, 助手 (30199260)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 管壁型反応器 / 無電解めっき / プレート型触媒 / ニッケル系触媒 / メタノール分解反応 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では、比較的大きな吸発熱を伴う反応において、トータルなシステムの観点からの熱エネルギーの有効利用によるプロセスの高効率化や、負荷変動に対する応答性の迅速化が可能であると考えられる管壁型反応器に関する研究を実施した。具体的には、アルカリ性の亜鉛置換めっき操作と中性のニッケル化学還元めっき操作からなる無電解めっきにより、触媒成分としてニッケルを付着させたアルミニウム製のコルゲートフィンを内部に装備した熱交換型管壁反応器を製作し、それを中心として構成した反応システムのメタノール分解反応に対する伝熱特性や反応特性、ならびにコルゲートフィンの形状が反応特性に及ぼす影響について検討を加えた。その結果、今回製作した反応システムのメタノール分解特性は、一酸化炭素と水素の生成が選択的であり、しかも、かなりの分解活性を示すことが明かとなった。また、そのときの反応器内温度分布は、数値シミュレーションから予測されたように、反応器入口付近で約2K程の若干の温度低下を示し、それ以降は設定温度にほぼ沿った分布であることが明らかとなった。このことから、熱交換型管壁反応器は大きな吸熱を伴う反応を行う場合でも、効率的な熱エネルギーの供給が可能であることが実験的に確認された。また、実測値とシミュレーションによる予測値がほぼ一致したことから、数値シミュレーションの妥当性も確認することができた。さらに、コルゲートフィンのフィン高さを小さくすることによって、生成物の選択性を維持したまま、反応器の分解活性を向上することが可能であることも明かとなった。特に、フィン高さ3mmのコルゲートフィンを用いた場合はきわめて高い分解活性を示した。また、コルゲートフィンの形状を変化させ、反応ガスの乱流促進を図ることでさらに分解活性が向上することも明かとなった。
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