Project/Area Number |
05856062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
杉山 広 国立予防衛生研究所, 寄生動物部, 主任研究官 (00145822)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 熱ショック蛋白質 / ワクチン / 日本住血吸虫 / リコンビナント蛋白質 / HSP60 / HSP90 / HSP70 |
Research Abstract |
熱ショック蛋白質(HSP)は、住血吸虫症において、患者や再感染防御能付与マウス(X線照射セルカリア感染マウス)の血清で認識される主要抗原として、重要な役割を演じている。本研究では、日本住血吸虫のリコンビナントHSPを合成し、ワクチンとしての有効性を確認することを最終目的として掲げ、今年度は以下の成績を得た。 1.日本住血吸虫のcDNAライブラリーを作製した。成虫poly(A)^+RNAよりcDNAを合成、lambdagt11(発現ベクター)に組み込んだ。 2.感染ウサギ血清を用いてライブラリーのスクリーニングを行った。 3.得られた陽性クローンから遺伝子断片を取り出し、プラスミド(pUC118)にサブクローニング、M13の系で、塩基配列を決定した。塩基配列及び推定アミノ酸配列に基づいてホモロジー検索を行ったところ、hsp90及びhsp60が複数含まれていることが分かった。それらの遺伝子構造は、大腸菌あるいはマウスのhspと高い相同性を示した。 4.hsp60の遺伝子断片のうち、抗原活性が高いと言われる3'末端側領域をコードするものを選択し、発現効率の高いプラスミドベクター(pMALc2)に挿入、大腸菌にトランスフェクトさせ、リコンビナントHSP60を得た。リコンビナントHSP60は、感染血清と強く反応することが分かった。 リコンビナントHSP60に対する抗血清をウサギで得た。イムノブロッティング法により検討したところ、日本住血吸虫の分子量約60kの蛋白質と強く反応することが分かった。 6.現在、患者血清を用いて、hsp70をスクリーニング中である。また、リコンビナントHSP90の発現効率の高い系を確立中である。 7.リコンビナントHSP60を精製した。マウスを用いてのワクチントライアルの系を検討中である。
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