平滑筋ミオシンBから新しく単離した平滑筋収縮制御因子の同定と性質
Project/Area Number |
05857013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
佐藤 治 順天堂大学, 医学部, 助手 (60245694)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 平滑筋 / 収縮制御 / アクチン / ミオシン / ミオシン軽鎖キナーゼ / リン酸化 / 超沈殿 |
Research Abstract |
平滑筋の収縮弛緩はミオシン軽鎖のリン酸化と脱リン酸化によって制御されるという説が現在の主流であるが、張力とリン酸化レベルが一致しない結果も報告されており、いまだ未解決である。そこで本研究では平滑筋の収縮弛緩制御を調べるにあたってまずニワトリ砂嚢の収縮制御因子を正確に理解することを目的とした。15EA02:はじめにミオシンBを脱感作する際に分離する制御因子の精製を試みた。硫安分画の35-60%飽和硫安画分をハイドロキシルアパタイトカラムにかけて主要な不純物のトロポミオシンを除き、Mono Qカラムに2度かけることによってほぼ完全に精製した。この因子はWalshらの方法で精製したミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)とLaemmli、Weber-Osbomの2つの系で電気泳動の移動度が等しく、またトリプシン分解ペプチドの部分アミノ酸配列もMLCKから推定されているものと一致することから、MLCKそのものであることが明らかになった。この結果はニワトリ砂嚢においてはMLCKが主として機能している収縮制御因子であることを示している。次に種々の収縮系、調節系タンパク質を単離して収縮活性を与える最少単位を検討した結果、少なくともアクチン、ミオシン、MLCKによりCa^<2+>/カルモデュリン依存的な超沈殿が起こり、トロポミオシンは超沈殿の初速を加速することが分かった。また超沈殿終了と同時に同一標品でリン酸化レベルを調べたところ、超沈殿とほぼ平行してリン酸化レベルも変化する結果が得られた。興味深いことにミオシンのみとアクトミオシンのリン酸化レベルを比較すると後者のリン酸化レベルの方が有意に高かった。これはアクチン-ミオシン相互作用がリン酸化に影響を与えることを示唆しており、現在詳細な検討を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
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