Project/Area Number |
05857031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
大塚 靖 大分医科大学, 医学部, 教務員 (00244161)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 細胞質不和合性 / ショウジョウバエ / アカイエカ / リケッチア様因子 / コントロール |
Research Abstract |
細胞質不和合性を起こすリケッチア様因子は異なる種に感染するリケッチア様因子の16SリボソームRNAのDNA配列による系統樹からホストに依存しないことが示されており、蚊における細胞質不和合性の制御機構を調べるためには遺伝学的に優れた系であるショウジョウバエも利用した。PCR法により衛生昆虫のリケッチア様因子の感染を38種調べたが、これまでに報告がある種以外では感染は見られなかった。そのなかで国内のいくつかのオナジショウジョウバエ、キイロショウジョウバエ集団には感染していることがわかった。世界的に感染が報告されているオナジショウジョウバエでは日本の集団はカリホォルニアのRiverside系統と同じ交配型をもつことがわかった。キイロショウジョウバエはこれまで自然界にはオーストラリアのみに感染が知られていたが、福岡と小笠原の集団にも感染していることがわかった。これらの集団とオーストラリアの集団は同じ交配型を示した。日本の集団もオーストラリアの集団と同様に不和合性の割合を示す孵化率はオナジショウジョウバエに見られるほど低くはない。しかしこの孵化率は集団により大きく異なる(約20-80%)。この集団間の変異はホスト側とリケッチア様因子の要因が考えられる。よって現在ホスト側の要因を調べるためそれらの集団を選択し細胞質不和合性感受性の系統を確立を試み、リケッチア様因子の要因を調べるため集団間でリケッチア様因子の交換も試みている。 またハマダラカなどのリケッチア様因子に感染が報告されていない種に人為的に導入する試みは、卵にリケッチア様因子を注入する技術的な問題のため現在のところ成功には至っていない。しかし他種からショウジョウバエへの導入は可能なことから、ショウジョウバエ以外の種で注入技術が確立すれば成功の可能性があるとおもわれる。
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