Research Abstract |
SR Ca2_+ ATPase promoter にluciferase 構造遺伝子をfusion したconstructはUniversity of Vermont, Dr. Periasamy より供給された。SR Ca^<2+> ATPase promoter 部分にdeletion mutation を加え-1110kb, -658kb, -284kb, -267kb, -72kbからのみとした5種類のconstructをも用いた。gene transfer の効率に対する補正のため市販のpSV-betagal plasmid を用いた。まず、大動脈狭窄術後、組織摘出までの示適期間を決定するため-1110SR Ca2_+ ATPase-luciferase 10 mg をpSV-beta-gal plasmid 10 mg とともに in vivo gene injection した。beta galactosidase 活性は、gene injection を行なった左心室心尖部で行なわなかった心基部にくらべ1週間後に1.3倍、5週間後に1.9倍と安定した発現を認めた。luciferase 活性は、左心室心尖部で心基部にくらべ1週間後に250倍、2週間後に33倍、3週間後に27倍、4週間後に31倍、5週間後に13倍と少なくとも5週間は持続するが、徐々に減衰する発現を認めた。 現在、200g のラットにSR Ca2_+ ATPase promoter -1110kb - luciferaseをpSV-bgal plasmid と左心室心尖部にin vivo injection し2日後に上行大動脈狭窄術(内経1.6mm) を行ない、1週間後に心臓を摘出し左心室心筋組織でShamoperation 群との間にluciferase 活性の違いがあるか検討中である。当初、in vivo gene injection と上行大動脈狭窄術を同時に施行したが、過半数の個体が術中ないし術直後に死亡し、かつ手術生存例の術後1週間の経過観察でも恐らく心不全と思われる死亡があり、二段階に分けて手術を行なうこととした。このことが、本研究の遂行をやや遅らせている。
|