Project/Area Number |
05857102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
永田 憲司 関西医科大学, 医学部, 助手 (30247928)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 温熱 / 癌抑制遺伝子 / p53蛋白 / 免疫組織染色 |
Research Abstract |
温熱療法による抗腫瘍効果と野生型・変異型p53蛋白の発現との関連について検討した報告は認められない。そこで、細胞内での変異型p53蛋白の発現と温熱抵抗性との関連を検討し、変異型p53蛋白の発現とヒト悪性腫瘍に対する温熱療法の抵抗性について検討した。方法:対象は4回以上の温熱療法を施行し、外科的あるいは生検にて腫瘍組織を摘出し得た症例とした。1)温熱療法:8MHz誘電型加温装置(Thermotron-RH8)、電波レンズ型430MHz マイクロ波加温装置(HTS-100)を用いて行った。腫瘍内温度測定は熱電対を用いて測定した。2)p53蛋白の発現の確認:摘出した腫瘍組織(0.5-1.0cm^2)をOCDコンパウンドにて急速、冷結包理し、組織酸素抗体法(ABC法)を用いて免疫組織化学的検討を行う。使用する抗原は、ヒトp53蛋白に特異性を持つPAb1801(NOVOCASTRA Laboratories社)とヒト変異性p53蛋白に特異性を持つPAb240(NOVOCASTRA Laboratories社)である。酸素反応は染色陽性細胞の有無にて野性型あるいは変異型p53蛋白の存在を確認する。3)抗腫瘍効果の判定:CT及びMRIなどの画像診断によって、治療前後の腫瘍径を測定する。さらに、日本ハイパーサーミア学会で提案されている壊死部領域の有無も効果判定に加える。 結果:p53蛋白やc-erb-2蛋白の発現と温熱療法による抗腫瘍効果の関連性を認めなかった。また、原発巣、腫瘍組織型、腫瘍容積の差異でもp53蛋白やc-erb-2蛋白の発現と関連がなかった。しかし、PAB240抗体に陽性反応を示した2症例はどちらも担癌期間(33,36カ月)と長く、陰性反応の4症例(8,9,11,17カ月)と明かな違いがあった。
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