甲状腺未分化転化及び分化誘導に及ぼすホルモンの影響と癌遺伝子の研究
Project/Area Number |
05857118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 眞一 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70235951)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 甲状腺未分化癌 / 細胞培養 / 分化誘導作用 / 1alpha,25(OH)_2D_3(VD_3) / SDI法 / Oxacalcitriol(OCT) / 甲状腺乳頭癌 |
Research Abstract |
甲状腺未分化癌培養株を用いin vitroにて分化癌にみられるようなTSH依存性や、cepharanthin(CEP)、1alpha,25(OH)2D3(VD3)及びその誘導体で高Ca血症を呈さない22-Oxacalcitriol(OCT)の抗腫瘍効果及び分化誘導能につき検討した。 対象は吉田明博士より供与を受けたヒト甲状腺未分化癌株TTA-1および甲状腺未分化癌初代培養株(TAC-1)を用い、対照としてヒト甲状腺乳頭癌初代培養株(TPC-1,2,3,4)を用いた。 方法は10%FBS+DMEM培地にて細胞培養を行った。培養は、96穴マイクロプレートを用い、各wellに1.2X104個の各種培養細胞を加え、腫瘍増殖に関してはSDI法によるSD活性の測定によった。 結果1)TTA-1の細胞増殖における生細胞数とSD活性相関はr=0.9998にて有意の相関性(p<0.0001)を示した。2)TSH付加にて乳頭癌細胞はいずれも用量依存的増殖促進した。未分化癌においても低濃度では無反応であったが、高濃度では用量依存的増殖有意に増加した。3)CEPは乳頭癌細胞では4例中3例に増殖抑制効果を認め、未分化癌では両者とも有意に増殖抑制効果を認め、未分化癌の方が著明であった。4)VD3付加に関しては乳頭癌細胞では4例中3例で10^<-9>M/mlまではSD活性が若干減少し、それ以上の濃度ではむしろ増加傾向にあった。未分化癌では10^<-9>M/mlまで著明な用量依存的に抑制効果を認め、その後は逆に横這いあるいは増加した。5)OTC付加は乳頭癌細胞では若干の増殖抑制を認めたのに対し、未分化癌株はいずれも著明に用量依存的に増殖抑制を認めた。 各種薬剤を付加した結果、CEP、VD3、OTCともに乳頭癌に比して未分化癌での効果が著明であったことから、これらの薬剤の本疾患に対する分化誘導作用の効果が示唆された。 なお、癌遺伝子、性ホルモン、増殖因子の影響については現在検討中である。
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Report
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Research Products
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