Project/Area Number |
05857179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石垣 元章 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00211037)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | モルモット / 鼻腺細胞 / 細胞内Ca^<2+>応答 / fura2 / アセチルコリン / Ca^<2+>流入 |
Research Abstract |
我々はモルモット鼻腺の細胞内Ca^<2+>応答を検討した。モルモットの鼻中隔の粘膜下層に存在する鼻腺細胞を選択的に単離した。単離した鼻腺細胞にCa^<2+>蛍光指示薬fura21AMを負荷し、蛍光画像解析法を用いる事によって細胞内Ca^<2+>濃度を測定した。アセチルコリンの刺激に対して、鼻腺細胞内Ca^<2+>濃度は2相性の上昇を示した細胞内Ca^<2+>濃度は濃度依存性(10^<-8>〜10^<-5>M)に上昇した。細胞内Ca^<2+>の上昇はアトロピンで完全に阻害を受けたことからムスカリン受容体の存在が示唆された。EGTAを加え、細胞外液を無Ca^<2+>の状態にすると、細胞内Ca^<2+>濃度の上昇は一過性の急峻相のみであった。アセチルコリンによる維持組の細胞内Ca^<2+>濃度はNi^<2+>による抑制が認められたが、電位依存性Ca^<2+>チカネル阻害剤のニフェジピンでは不変であった。初めての急峻相は細胞内Ca^<2+>貯蔵庫からの動員で、引き続く維持相は細胞外からの流入と考えられた。細胞外液のCa^<2+>流入機構に対して促進的に作用したものと考えられた。また細胞外液のK^+濃度を上げ、脱分極負荷を加えた場合、細胞内外のCa^<2+>電気的電位勾配の低下はCa^<2+>流入機構に対して抑制的に作用するものと考えられた。つまり、Ca^<2+>流入機構は細胞膜を介して、細胞内外の電気化学的勾配に依存していることが示唆された。また鼻腺細胞のCa^<2+>流入機構は細胞外液のPHの影響を受け、細胞外液をアルカリ化すると流入機構に対して促進的に作用し、また細胞外液を酸性化すると抑制的に作用した。鼻腺細胞において細胞内へのCa^<2+>流入はH^+と競合的な関係にすることが示唆された。
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