Project/Area Number |
05857215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
武内 義晴 新潟大学, 歯学部, 助手 (10236440)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 歯周炎 / 歯肉溝滲出液 / 接着性分子 / 歯周ポケット上皮 / リンパ球 / LFA-1 / ICAM-1 |
Research Abstract |
申請者は、さきに歯周炎罹患者の歯肉溝滲出液(GCF)中には同一患者の炎症歯肉、末梢血に比較して活性化マーカーであるIL-2レセプター陽性(CD25+)のヘルパーTリンパ球(CD4+)が多いことを報告した。また、炎症歯肉においてはLFA-1(CD11a+)陽性細胞の浸潤に対する、血管内皮及び歯周ポケット上皮の接着分子の関係が示唆された。そこで本研究では、歯周炎罹患者のGCF中におけるCD11a+CD25+CD4+細胞の存在と、炎症歯肉におけるポケット側歯肉上皮のICAM-1(CD54)の発現、及びポケット側上皮直下結合組織内の各CD11a+、CD25+、CD4+細胞数の関連性を調べた。歯周炎罹患者(P群)16名、健常者(H群)3名からGCF:末梢血を採取、単核細胞画分を分離後、CD11a、CD25、CD4に対するモノクローナル抗体(MAb)で3重染色し、フローサイトメトリー(FCM)で解析した。また、被検者より歯肉バイオプシーを採取し、クリオスタット凍結切片を作成した。各試料についてABCPO法でCD54、APAAP法でCD11a、CD25、CD4の2重染色を行った。その結果、FCM解析では、P群のGCF中にはCD11a+CD25+CD4+細胞が存在したが、H群では検出されなかった。P群のGCF中CD11a+CD25+CD4+細細胞と、その細細胞表面CD11aの蛍光強度は、いずれも末梢血のものより有意に高かった。一方、歯肉バイオプシーにおいては、P群の歯周ポケット側上皮CD54の発現は21部位中16部位にみられたが、H群では見られなかった。CD54陽性のポケット側上皮直下結合組織にはCD11a、CD25、CD4の各陽性細胞の強い浸潤がみられた。またP群のGCF中CD11a+CD25+CD4細胞数と、歯周ポケット側上皮直下結合組織中のCD25陽性細胞数との間には強い相関がみられた。以上の結果から歯周ポケット側上皮のCD54の発現は、上皮直下の結合組織中のCD11a、CD25、CD4陽性細胞の浸潤による、GCF中への滲出に深く関与していることが示唆された。
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