回転異性を有する生理活性物質の単離及び単結晶X線解析による立体構造の解明
Project/Area Number |
05857250
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
衞藤 仁 熊本大学, 薬学部, 教務員 (70221116)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | diastereomeric atropisomer / 2-substituted indoline / X-ray analysis / restricted rotation |
Research Abstract |
申請者は、既に炭素-炭素単結合間の回転障害に基づく、安定配座異性体の新規モデルを検索し、2-アリルインドリン類がこの目的をみたす骨格であることを見出している。 回転障害に影響を及ぼす立体的および電子的諸因子を明らかにする目的で、インドリン骨格の1、2、および3位の置換基を系統的に導入し、異性体の合成ならびに単離を行なった。その中で、1位にp-nitrobenzoyl,2位にbeta-naphthy1基を持つ場合、分子内CTに由来すると推察される可視吸収スペクトルの異なる一対の配座異性体を与えた。三次元構造については、単結晶X線解析を行い、beta-naphtol部分の配向だけが異なった一対の配座異性体として明確にすることができた(日本薬学会第114年会口頭発表)。また著しい結合長の伸長や結合角の変位がそのC-C単結合と隣接置換基との間に多く認められたことから、単結合周辺での置換基の立体的な重なり異性体形成に必須であると考えられた。 これら知見を踏まえ、新規配座異性体モデルの構築を試みた。立体的に混み合った構造を簡便に合成する方法としては、高い反応制御が可能な環化付加反応が最も有用であると考えた。本年度は、cyclopentadienone dioxide類を基質とする1,3-双極性環化付加反応をモデル構築の基礎実験として位置付け、付加挙動の検索をおこなった。本基質は広範囲のオレフィン類と高い反応性を示し、かさ高い置換基の導入が可能であった。さらに親双極子を選ぶことにより、新規モデルの構築が可能であると考えている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)