食事性プリン体の免疫能への影響:SCIDマウスリンパ球新生過程におぼす食事性プリン体の影響について
Project/Area Number |
05858004
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
|
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
加藤 千晶 日本女子大学, 家政学部, 助手 (90185851)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | アロプリノール / プリン体 / CD4 / CD8 / SIg / B220 / B-cell比率 / T-cell比率 |
Research Abstract |
日常摂取しているプリン体は栄養素とはならないことが常識化されている。一方、術後や免疫能の低下した時をはじめとして、健常者が常に免疫能を維持するためや自己免疫過程の進行をおさえるためにも、プリン体が有効である可能性は強く、プリン体の栄養学的意義を見直すことが必要と思われる。 申請者は、健康な生体での正常な免疫能を維持するためのプリン体の有効性を検討するために、BALB/C雄性マウスに、プリン体の生成をおさえる薬剤(アロプリノール)を与えることにより体内のプリン体量を減少させた状態を作成して検討を行った。プリン体量の減少は、肝臓・腎臓・血中におけるプリン体の量とその分解産物である尿酸の量を測定して確認された。末梢血中のCD4およびCD8陽性T-cell比率の低下を認めた。B220およびSIg陽性B-cell比率には変化がみられなかった。そこで、プリン体の不足が特に免疫能のリンパ球新生過程に障害を与えタンパクの合成、抗体の産生に影響する可能性が考えられ、ひき続き今年度は、リンパ球系幹細胞の先天的な欠如に起因してT-cell・B-cell系の分化がまったく認められない複合型免疫不全症のモデルマウス(SCID)において幹細胞移入により免疫能のリンパ球新生過程を再現する実験系を組み、その末梢血中におけるCD4、CD8 T-cell系の回復過程を検討した結果、BALB/C系雄性マウスにおける結果よりさらに顕著に実験群におけるCD4およびCD8陽性T-cell比率の低下を認め、B-cell系には変化がみられなかった。プリン体の不足が免疫能のリンパ球新生過程とくにT-cell系の新生過程に影響することが判明した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)