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シリコン表面障壁型半導体検出器におけるプラズマ・ディレイの比抵抗値依存性の解明

Research Project

Project/Area Number 05858063
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field エネルギー学一般・原子力学
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

神野 郁夫  京都大学, 工学部, 助手 (50234167)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywordsシリコン表面障壁型半導体検出器 / プラズマディレイ / 比抵抗値 / プラズマ / 再結合 / 重イオン
Research Abstract

1.プラズマディレイの実験を日本原子力研究所および京都大学理学部のダンデム加速器を用いて行った。
酸素イオンなどを加速し,金膜により散乱させて飛行経路上にイオンを取り出した.飛行経路の途中にマイクロチャンネルプレート検出器(MCP)を置き,経路の終端にシリコン表面障壁型半導体検出器(SSBD)を配置した.イオンのMCP-SSBD間の飛行時間をSSBDに掛けるバイアス電圧を10点程度変化させて測定した.また,比抵抗値の異なるSSBDを用いて測定した.この実験により,プラズマディレイは比抵抗値に依存し,比抵抗値が大きい場合に時間遅れが大きくなる結果が得られた.
2.上記の結果を物理的に理解するため,以前報告したプラズマディレイのモデルを改良した.
プラズマディレイは,電子と正孔とを電極へ引きつける力と電子と正孔がプラズマ柱の半径方向へ拡散するのを妨げる力の兼ね合いで表される.電極へ引きつける力は電場の強さに比例し,電子と正孔の拡散は電場の自乗に比例する力によって妨げられる.
誘電体の性質を持つプラズマ柱が空乏層内部に存在すると,空乏層内の電場の強さが変化する.シリコンよりも誘電率が大きいプラズマ柱の内部では,電場は小さくなる.一方,プラズマ柱の外部では,電場は強くなり,空乏層内部の電気ポテンシャルはプラズマ柱が存在しない場合と同じ,一定の値を取る.
以前のモデルでは,引きつける力と妨げる力を表すために有効電場の強さを用いていた.これは,プラズマ柱の電荷の重心に相当する点に於ける電場の強さである.
本研究において,妨げる力としては,有効電場の強さを用い,引きつける力としては,プラズマ柱の先端と相対する増大した電場の強さを用いるのがより物理的に根拠があることを見いだし,モデルを改良した.このモデルにより,実験結果が再現され,プラズマディレイの比抵抗値依存性を説明する明瞭な解釈ができた.
この実験結果およびプラズマディレイの比抵抗値依存性の物理的解釈について,'94原子力学会春の大会で発表するほか,7月にモロッコ王国で開催される第6回国際放射線物理学シンポジウムにおいても報告する予定である.

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2018-06-07  

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