Project/Area Number |
05858074
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山崎 真巳 千葉大学, 薬学部, 教務職員 (70222370)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | RFLP分析 / 系統樹 / ルピン系アルカロイド / カンゾウ / 二次代謝 |
Research Abstract |
マメ科植物における二次代謝を種および系統特異的に制御している遺伝因子を解明するためにルピンアルカロイド含有植物並びに重要生薬カンゾウの基原植物(Glycyrrhiza属植物)のゲノムDNAについてイネrDNAをプローブとした制限酵素断片長多型(RFLP)分析を行い、種間および系統間の遺伝的距離を求めて推定系統樹を作成し、含有成分のパターンによる化学分類との比較を行った。 ルピン系アルカロイドを含有するSophora属、Baptisia属、Thermopsis属、Lupinus属およびCytisus属に属する11種の植物について、RFLP分析の結果推定される系統樹の分岐は、含有アルカロイドのキノリチジンを含む炭素骨格の形やその立体、アルカロイドのエステル化酵素活性の有無による分類と一致した。また、アルカロイド含有量の異なるLupinus albusの品種間に、DNA上の小さな変異の存在することが明らかになった。 また、生薬カンゾウの基原植物であるGlycyrrhiza uralensis,G.glabraおよび同属植物であるG.echinata,G.palidifloraについて、RFLP分析の結果から推定される系統樹の分岐は、カンゾウの薬用成分であるグリチルリチンの含有の有無による分類と一致した。 これらの結果から、ルピンアルカロイド含有植物並びにGlycyrrhiza属植物における二次代謝の多様性は、ゲノムDNA上の変異を反映していることが示唆された。今後、これらの知見を基礎にして、種および系統間での二次代謝制御の違いに関わる遺伝因子のクローニングなどの分子生物学的解明を行う予定である。
|