安定同位体比を用いた富栄養海域における無機態窒素の挙動と低次生産機構の解明
Project/Area Number |
05J02312
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉本 亮 Kyoto University, 農学研究科, 特別研究員(DC1) (00533316)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 富栄養化 / 植物プランクトン / 栄養塩 / 安定同位体比 / 数値モデル / 伊勢湾 / 季節変化 / 同位体分別 / 硝化 / 脱窒 / 低次生産 |
Research Abstract |
近年,内湾域の環境悪化の原因として,植物プランクトンの過剰増殖が重要視されている.植物プランクトンの増殖を引き起こす無機態窒素(DIN)の起源は,河川や外海から供給されるものと,湾内で再生産されるものがあり,それぞれの利用度合いも時間的・空間的に異なる.本研究では,伊勢湾を対象として,窒素動態の季節変動を解明することを目的とし,以下の研究を行った.1)伊勢湾に流入する木曽三川のDINの窒素安定同位体比(δ^<15>N)を実測し,河川起源窒素の特性を解明した.2)伊勢湾沖の渥美外海においてDINのδ^<15>Nを実測し,外海起源窒素の特性を解明した.3)伊勢湾中央部においてDINのδ^<15>Nを実測し,湾内のδ^<15>N変動を引き起こす硝化・脱窒の同位体分別係数を推定した.4)実測データを基にδ^<15>Nを結合した3次元流動・生態系モデルを開発し,伊勢湾内の窒素動態の季節変動を定量的に明らかにした.伊勢湾の窒素動態においては,外部からの供給量よりも,湾内での循環量が卓越している.現在,陸域からの流入負荷を削減しているにも関わらず,内湾環境が改善しないのは,河川起源窒素よりも伊勢湾内で再生産される窒素の方が一次生産に大きく寄与しているためである.
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)