東日本における露店商の研究-インフォーマルな集団の構造と機能
Project/Area Number |
05J02668
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cultural anthropology/Folklore
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Research Institution | National Museum of Japanese History (2006) The Graduate University for Advanced Studies (2005) |
Principal Investigator |
厚 香苗 国立歴史民俗博物館, 研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 香具師 / 露店商 / 名 / 伝統 / 祝祭 / 記憶 / 記録 / 秩序 / 東京都区部東部 / 東京都調布市 / 青森県弘前市 / 親分子分関係 / 一家 / 組合 / 祝祭的空間 |
Research Abstract |
香具師系露店商には仲間のあいだでのみ通用する「名」がある。商いをするときにはこの「名」を使うならわしで戸籍上の姓名を使ってはならない。このような香具師系露店商の「伝統」は従来おもに社会病理学で検討されてきた。しかし民俗学が研究対象としてきた「伝統」と、香具師系露店商の「伝統」を別にあつかう明白な理由がみあたらない。そこで東京都区部東部の事例から伝承者の考え方にもとついて露店商がつたえる「伝統」を分析し、「伝統」と生業活動とのかかわりの解明をこころみた。 一人前の香具師系露店商の視点で見ると、かれらが采配する祝祭的空間には四種の商人がいる。すなわち一人前の香具師系露店商、一人前になっていない香具師系露店商、カギョウチガイ、カタギである。このうち「伝統」を熟知しているのは一人前の香具師系露店商だけである。カタギをのぞく三種の商人の数を比較すると、一人前になっていない香具師系露店商だけで過半数に達する。つまり祝祭的空間にいる商人の大半は「伝統」を理解しておらず、ただ「伝統」を身につけている一人前の香具師系露店商の指示にしたがっている。 祝祭的空間における商人たちの出店場所は一人前の香具師系露店商の「名」によってほぼ決まる。「名」のあらわす所属集団と、そこでの序列は商売をするうえで最も重要な情報である。しかし「名」はテイタとよばれる祝祭的空間の備忘録に記録されない。テイタは記憶を呼び起こすための記録で、その内容を理解するためには口頭でつたわる「名」をめぐる知識がいる。そこで長期のフィールドワークをつうじて「名」の理解を試みた。そしてえられた知識をもとにテイタから祝祭的空間のありようを読み解いた。この一連の作業は通常おこなわれないため祝祭的空間の秩序は明確にならない。しかし彼らだけに理解できる秩序によって祝祭的空間はつくられていることがあきらかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)