トリテルペン合成酵素の機能開拓と超天然型新規生物活性物質の創出
Project/Area Number |
05J05479
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
田中 秀弥 静岡県立大学, 薬学部, DC2
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | スクアレン環化酵素 / トリテルペン / ステロイド |
Research Abstract |
年次計画(1年目)に記載した、新規基質アナログの化学合成と、酵素反応と反応生成物の同定に集中的に取り組んだ。 含窒素ヘテロ芳香環であるインドール、ピロールと、イソプレンユニットが異なる形で連結したC_<20>(=C_<15>+C_5、及びゲラニルゲラニル)ポリプレンアルコールをカップリングさせることにより、ヘテロ芳香環含有基質アナログを4種化学合成した。これを大腸菌に大量発現させ精製した中等度好熱好酸菌Alicyclobacillus acidocaldarius由来ホペン合成酵素に作用させ、酵素反応生成物の単離精製と構造決定を行った。 その結果、C_<15>+C_5のイソプレン側鎖を持つインドール含有基質アナログからは6/6/5員環構造をもつ5環性新規ポリプレノイドと、6/6員環構造を持つ4環性の新規ポリプレノイドが得られた。 同様に、C_<15>+C_5のイソプレン側鎖を持つピロール含有基質アナログからは、6/6/5員環構造を持つ4環性新規ポリプレノイドが得られたが、その骨格はインドールと異なるものであった。また、6/6員環構造を持つ3環性の新規ポリプレノイドが得られ、この場合はインドールと同様の骨格であった。 一方、ゲラニルゲラニル側鎖を持つ基質アナログからは酵素反応生成物は得られず、イソプレンユニットの結合様式が酵素反応に及ぼす影響が改めて確認された。 以上、一年次においてヘテロ芳香環含有環状ポリプレノイドの創出に成功し、微生物由来スクアレン環化酵素の広範な基質特異性を改めて示した。また修士論文で論じた、酵素が3環以上の閉環反応を行うには、基質におけるファルネシルC_<15>ユニットの存在が必要である、という仮説を支持する結果を得た。さらに生成物の構造の違いから、活性部位のアミノ酸残基との相互作用や立体障害など、基質の修飾が酵素反応に及ぼす影響や構造活性相関について新たな知見を得ることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)