配位子光解離反応を用いた新規グロビン蛋白質の動的構造解析
Project/Area Number |
05J06726
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
牧野 正知 University of Hyogo, 大学院・生命理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ミオグロビン / サイトグロビン / ニューログロビン / X線結晶構造解析 / 酸素 / ヘム蛋白質 / X線結晶学 / ヘム |
Research Abstract |
本研究は、6配位型グロビン蛋白質であるサイトグロビンとニューログロビンの外来性配位子結合-解離機構の解明を目的としている。今年度は外来性配位子として一酸化炭素(CO)を用い、サイトグロビンのCO結合型における結晶構造の決定に成功した。CO結合型は、CO雰囲気下でサイトグロビン溶液を還元することで調製した。次にそれを、COガスを封入したガラスバイアル中で沈殿剤と混ぜ合わせ結晶化した。一週間程度でPEGを沈殿剤とする条件で針状結晶が得られた。結晶の可視吸収スペクトルは、溶液状態におけるCO結合型のものとほぼ一致したため、結晶中の大部分の分子がCO結合型と考えられた。大型放射光施設SPring-8にて回折強度データを収集し、分子置換法により分解能2.7Åで分子構造を決定した。内在性の配位子で第6配位子座を占有していたHis81は、COのヘム鉄への結合に伴いCα-Cβ軸周りに溶媒方向へ約150度回転した。最も大きな構造変化は、DヘリックスからEヘリックス前方の主鎖構造で見られ、最大2.4Å溶媒側に構造変化している事を見いだした。一方、内在性の第五配位子(His113)が存在するFヘリックス側においては、変化は見られなかった。そえゆえサイトグロビンは、これらEヘリックス側の構造を変化させることで外来性配位子の結合-解離を可能にしていると考えられた。一方、ニューログロビンでも、サイトグロビンと同様の方法でCO結合型の結晶化に取り組んだが、結晶は未だ得られていない。結晶化条件の検討が今後の課題である。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)