出典記憶の大脳ネットワーク:マカクザルの高磁場fMRI及び電気生理学による研究
Project/Area Number |
05J11447
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長田 貴宏 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 出典記憶 / 親近性識別課題 / マカクザル / fMRI / 新近性識別課題 |
Research Abstract |
出典記憶の中の時間的文脈に関する記憶を調べる課題の一つである新近性識別課題は、複数の刺激のリストを連続的に提示した後、リストに含まれた2つを選択刺激として見せ、より最近に現れた方を選択させるものである。本研究ではマカクザルを用い4.7テスラ高磁場fMRIと侵襲的な方法を組み合わせ、新近性識別課題を使い出典記憶での前頭葉・側頭葉ネットワークの働きを解明することを目標としている。本年度は、引き続きfMRI実験の準備・開発、そしてfMRI実験を行った。 過去に当研究室で行った新近性識別課題を用いた健常者でのfMRI実験では言語刺激を使用していたが(Konishi et al.,2002)、サルには図形刺激を使い改変した課題を行わせた。課題遂行の訓練は昨年度でほぼ完成していたので、空間的に狭く、騒音のするMRI装置内を模倣したモックアップシステムでの訓練を継続して行った。そして、昨年度開発したEPI機能画像での信号消失アーチファクトを軽減する手法で、頭部固定具取り付け手術を行った。また、MRI装置内で課題遂行時に用いるモンキーチェア、非磁性レスポンスシステムを開発した。以上を受けfMRI実験に挑んだ。 fMRI実験では、MRI装置内でサルに課題を遂行させながら、EPIを撮像した。選択刺激の組み合わせを変え時間順序の記憶想起の負荷を操作して高い場合と低い場合の2種類のレベルの試行を混ぜ事象関連デザインを適用した。負荷の高い試行と低い試行での活動を比べたところ、負荷の違いにより活動が変化する部位として、外側前頭前野の複数の位置が同定された。以上の結果をもとに学位論文を提出し、博士(理学)を2007年3.月に取得した。 また、サルでのfMRI研究の最近の発展について述べた総説論文を共著で執筆し、Trends in Cognitive Sciences誌に発表した(Nakahara et al.,2007)。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)