Project/Area Number |
06209206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
嶺重 慎 京都大学, 理学部, 助手 (70229780)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 原始惑星系 / 星形成 / 粘性 / 放射輸送 / 分光 |
Research Abstract |
FU Ori型星とは可視光で6等級もの爆発的変光を示す若い星だが、爆発を起こす前は普通のT Tauri星であったことがわかっている。またT Tauri星に見えていた水素などの強い輝線は、FU Ori型星では逆に吸収線として見えることがわかっている。この水素の輝線は、従来の考え方によると原始星とディスクとの境界領域から出ているとされているのだが、一方で、狭い境界領域だけで輝線を発生するのには、どうしてもエネルギーが足りないことが指摘されている。 われわれは以前、FU Ori型爆発は水素の電離/再結合の伴う円盤不安定性によってひきおこされうることを示した。このモデルの立場にたって、原始惑星系円盤におけるスペクトル変化の可能性を調べた。興味深いことに、こうした輝線から吸収線という変化は、同じ円盤不安定が作用していると思われる近接連星系ではよく知られた観測事実である。詳しく円盤構造を調べてみると、原始惑星系円盤においても、円盤は水素が中性となる静穏時では光学的厚みが1程度、水素がほぼ完全電離する爆発時では光学的に厚いことがわかった。したがって、円盤が高温となるFU Ori型星においては吸収線が発生、また円盤が低温のT Tuari型星においては、水素の部分電離層からなる円盤大気における温度逆転により、輝線発生が期待できることがはっきりした。 原始惑星系ディスクと近接連星系のディスクとの大きな違いは、ダストによる光の吸収が惑星円盤で重要な役割を演じる点にある。この点については現在研究中である。
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