Project/Area Number |
06212206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 誠 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (50114872)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 仮想作業空間 / 協調作業 / CSCW / 力覚ディスプレイ |
Research Abstract |
実世界における三次元形状操作には以下のような二種類の基本操作の組合わせから構成されていることが分かる.[抽出法]何らかの道具を用いて1つの対象物体を変形させる操作であり,刃物による木片の削り出しや粘土を指で押しへこませる動作などがある.[分結法]2つの対象物体(部品)を結合することによって目的の形状を得る操作.これらの基本操作はいずれも、2つのオブジェクト(道具と対象物、または,対象物と対象物)の位置と姿勢を同時に操作することによって成り立っている.人間はこのような同時操作が必要な場合には,左右の両手を協調的に用いて作業を行っている.したがって、三次元形状設計の支援を目的とした仮想作業環境を構築する際にも、両手強調作業が行えるようにすることが極めて有効になると考えられる. 近年、人間の身体の動作をそのまま計算機へ入力することによって仮想環境に対して働き掛けを行う、いわゆる直接操作のための入出力装置が多く提案され、視覚情報だけではなく、触覚や力覚などの複数感覚情報を操作者に対して提示することの重要性が報告されている.しかし、提案された入出力装置が多くは、両手強調作業を可能にするものではない.形状モデリングのような三次元物体を対象とした作業を効率良く、しかも自然に行なうためには、「提示されたオブジェクト群の中から任意のオブジェクトを2つ選び出し、それらのオブジェクトの任意の面同士を合わせる作業(Face-and-Fit Taskと呼ぶ」が可能な仮想環境の構築が必要である. 本研究ではこのように、両手強調作業の重要性に着目し、快適で効率の良い両手強調作業を支援することのできる仮想環境の構築を試みた.空間的不一致を有する運動感覚と視覚と知覚統合が円滑に行われる最適条件を求めるために、上肢延長型知覚統合と手先平行移動型知覚統合とを比較し、前者の優位性を実験的に明らかにした.その結果に基づいて、快適で高い操作性を有する両手協調作業用仮想環境を構築した.また、構築した仮想環境を用いて簡単な三次元形状設計作業を実現した.
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