Project/Area Number |
06212220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
大谷 芳夫 富山県立大学, 工学部, 助教授 (00192518)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 知覚心理学 / 運動知覚 / 運動同化 / 運動対比 |
Research Abstract |
本年度補助金交付申請書記載の研究計画項目のうち、第3項の複数の運動情報間の協同・競合作用の解析を中心に研究を進めた。 まず、誘導運動現象のうち、多フレーム連続運動事態で静止したテスト刺激が低速で運動する誘導刺激と逆方向に動いて知覚される「運動対比」と、2フレーム仮現運動事態で明確な運動信号を持たない(位相反転する)テスト刺激が誘導刺激と同方向に動いて知覚される「運動同化」について、時間要因の効果を検討した。その結果、運動対比及び運動同化は、テスト・誘導刺激の運動が同じタイプ(多フレーム連続運動または2フレーム仮現運動)の時にのみ生じ、両者が異なるタイプの場合には誘導運動が生じないことを明らかにした。また、連続運動事態と仮現運動事態における誘導効果の違いが、誘導刺激の見かけの速度の違いに起因するものではないことを示した。以上の結果をまとめて、第10回国際精神物理学会論文集に発表した(研究発表第1論文)。 次に、運動同化について、テスト・誘導刺激の輝度コントラスト、及び誘導刺激の位相差を組織的に操作し、同化効果の大きさを定量的に測定した。その結果、同化効果はテスト刺激のコントラストの減少または誘導刺激のコントラストの増大にともない大きくなること、このコントラスト依存性はテスト・誘導刺激間のコントラスト比によって統一的に記述できることが明らかになった。また、同化効果は誘導刺激の位相差が180度(位相反転状態)から離れるに従って大きくなることも明らかになった。以上の結果を説明するものとして局所的な運動情報検出器の加算過程を主な要素とするモデルを提案した(研究発表第2論文)。 今後はさらに、運動対比及び運動同化の空間周波数依存性などについて検討し、運動情報間の相互作用の解析を進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)