視聴覚メディアによる感性情報の物理的構造と生理的評価
Project/Area Number |
06212228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
大橋 力 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90015652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁科 エミ 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (20260010)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 感性情報 / 視聴覚メディア / 最大エントロピー法 / ゆらぎ構造 / 脳波α波 / トランス状態 / 高周波 |
Research Abstract |
1.視聴覚メディア情報の物理構造解析手法の高度化:平成5年度に開発した、音響情報の動的物理構造を抽出・分析するために、最大エントロピー法を応用して、美しさ、快さとの強い連関が推定されるゆらぎ構造を解析するソフトウェアを高度化し、より時間的にミクロな領域での解析を可能にするとともに、分析結果の表示方法を刷新した。 2.脳の電気的活性を指標とするメディア情報評価手法の高度化:帯域別脳電位活性画像解析によるメディア情報評価手法について、統計検定手法の高度化を行った。また、脳電位活性と、それ以外の複数の生体指標との関連について検討を開始し、α波帯域脳電位活性と相関をもつ他の生体指標の候補を探索した。 3.電子映像呈示下における音環境の違いに対応する感性反応の変化に関する検討:HD映像およびそれをNTSC方式にダウンコンバートしたものを呈示しながら、3種類の音環境を体験させ、それらが視聴者に及ぼす感性反応の違いを検討した。その結果、視聴覚メディア情報において、「“本来性"への接近度」が脳への負担の多寡と相関している可能性が高いことを示唆する知見がえられた。 4.LPとCDとの音質の違いに関する心理学的・生理学的検討:同じ音楽ソースからつくられたLPとCDとが聴取者に及ぼす感性反応の違いを、生理学的・心理学的な手法を統合して検討し、両者の示す感性反応の違いがLPに豊富に含まれCDにはほとんど含まれていない可聴域をこえる高周波の有無に帰することを示した。 5.強度の快感・陶酔状態(トランス状態)下にある人間の脳電位の計測・分析:インドネシア・バリ島の祝祭空間のなかで、視聴覚情報のみによって強い快感・陶酔状態(トランス状態)におちいった村人の脳波の記録にはじめて成功し、強い感性反応と脳電位活性との対応について新しい知見をえた。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)