動脈壁上微小振動の伝搬特性と動脈硬化に伴う力学特性の局所的変化との関係の解明
Project/Area Number |
06213205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金井 浩 東北大学, 工学部, 助教授 (10185895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手塚 文明 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (60004892)
小岩 善郎 東北大学, 医学部, 助教授 (80091685)
中鉢 憲賢 東北大学, 工学部, 教授 (20006224)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 動脈硬化 / 局所的壁弾性率 / 超音波計測 / 非侵襲的診断 / 超音波ドプラ / 脈波伝搬速度 / 微小振動計測 / 早期動脈硬化診断 |
Research Abstract |
動脈硬化の診断では、動脈上の数mm以下の局部における弾性的特性に関する非侵襲的評価・解明が必要であるが、従来の診断法では、形態・変位情報に基づいて狭窄部位の同定はできるが、早期動脈硬化が現れ易い部位における局所の弾性率など力学的特性を直接評価できなかった。本研究では、独自に開発した、動脈壁上の振幅数十μmの微小振動を高精度に非侵襲計測できる計測装置を駆使し、壁弾性率の局所的変化に関する直接的評価を行って、管壁上の局所の微小振動伝搬特性と、動脈硬化症の早期段階における血管の力学的特性の局部的変化との関係を検討・調査した。その結果次の知見が得られた. 1.シリコーンゴム管における基礎実験では、脈波は従来から知られているように顕著な内圧依存性を示したが,微小振動は設定圧の範囲では内圧依存性が見られなかった. 2.軸方向引っ張り試験と内圧負荷試験によって得られた軸方向及び円周方向の弾性率の内圧依存性において、円周方向の弾性率は、上記の脈波伝搬速度の内圧依存性性と対応し、軸方向の弾性率は,加振時の微小振動伝搬速度と同様に内圧依存性は示さなかった. 3.摘出したヒトの胸部大動脈を用いて微小振動伝搬特性を測定し、2点間距離が10〜20mm程度の局所的な診断で病理所見と一致した結果を得た. 以上の結果から微小振動の伝搬速度計測法を実際のin-vivoの測定に適用すれば、有益な動脈硬化の指標が得られ,局所的な動脈硬化病変の早期発見が期待できることが示された.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)