機械的な伸縮運動に依存した骨格筋細胞の発達、配向の分子機構
Project/Area Number |
06213212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大日方 昂 千葉大学, 理学部, 教授 (40012413)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 骨格筋 / 平滑筋 / ストレッテング / 機械的負荷 / 筋肥大 / アクチン繊維 / アルブミン / 細胞培養 |
Research Abstract |
細胞の機械的刺激への応答の一例として、ストレッチング刺激に依存した培養細胞の再配列に着目した。筋細胞株(C2細胞)や平滑筋由来の細胞株(A10)をシリコン膜上に培養すると、通常は細胞は様々な向きで膜上に存在した。シリコン膜を伸縮させ、これらの細胞に断続的なストレッチングを施すと、細胞はストレッチングの方向に対してかなり直交して並ぶことが見いだされた。このとき細胞内のアクチン繊維もストレッチング方向に直交するように配置変えすることが観察された。伸展率20%、毎秒一回のストレッチングでは3時間以内に細胞の再配列が起こった。ストレッチングに依存した細胞の再配列はストレッチング活性化イオンチャンネル(SAC)の阻害剤であるガドリニウムおよび蛋白質合成の阻害剤によって阻害された。従って、細胞の再配列の場合にSACが刺激情報の受容に関与し、また新たな蛋白質合成も必要とされることがわかった。一方、ストレッチングに依存したアクチン繊維の配向はガドリニウムや蛋白質合成阻害剤によって大きな影響を受けなかった。 ストレッチング下で培養された培養骨格筋細胞が肥大化することを既に報告したが、肥大化に伴う現象をさらに探るために、数日間ストレッチングを施され肥大過程にある培養骨格筋細胞に存在する蛋白質を電気泳動法で調べた結果、分子量約7万の蛋白質の量が有意に増加するのを観察した。この蛋白質は抗アルブミン抗体によって認識され、また2次元電気泳動法により検討した結果、アルブミンと等電点、サイズが一致することがわかった。この蛋白質の免疫学的特性と存在部位を検討した結果、筋細胞自身がアルブミンを合成、蓄積するのではなく、培養液が含む血清中のアルブミンが筋細胞に取り込まれ蓄積されることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)