対外力学モデルを用いた血管壁と血流の相互作用に関する実験的研究
Project/Area Number |
06213236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大場 謙吉 関西大学, 工学部, 教授 (30029186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 隆志 関西大学, 工学部, 助手 (50239414)
浦上 忠 関西大学, 工学部, 教授 (80067701)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 血管壁と血流の相互作用 / 体外力学モデル / 模擬赤血球 / 模擬血液 / カッソン流体 / 流れの自励振動 / リサジュー図形 / テ-パ-付きU字円管内拍動流 |
Research Abstract |
生体内の弾性血管壁と血流の相互作用に関する研究の一環として、(1)赤血球を模擬したアルギン酸ゲルの柔軟微粒子(A30S粒子)およびアラビアゴムとゼラチンでコーティングされたカプセル粒子(AGO粒子)の物性値の評価、およびそれらの高濃度懸濁水が血液を模擬出来ているか否かの評価を行い、(2)静脈血管や冠動脈を模擬した柔軟な薄肉ゴム弾性管(コラプシブルチューブ)内の流れ、とくに自励振動の特性に及ぼす管軸張力の影響を実験的に調べ、(3)大動脈弓を模擬したテ-パ-付きU字剛円管内を流れる水拍動流中の瞬時・局所の速度場をレーザー誘起蛍光法による可視化法を用いて詳細に調べるとともに、数値解析結果との比較を行なった。(1)では、模擬赤血球としてのA30S粒子とAGO粒子の粒径分布のピークは各々8μm、5μmと赤血球とほぼ同じ大きさであり、密度は各々1030kg/m^3で、1380kg/m^3でA30Sの方が赤血球に近かった。A30Sの高濃度懸濁水のずり応力一ずり速度線図を描いたところ、A30S液は血液と同じくCasson流体であることが分かった。A30S液の剛管内流動実験の結果、層流一乱流遷移がRe=1,000近傍で生じ、水との顕著な違いが見られた。(2)では、自励振動中の管の上下流の流量差の瞬時値と管の上下流端の圧力差の瞬時値とでリサージュー図形を描かせ、下流圧力のスパイク状の急峻な低下は支持用剛管との接続部におけるチューブのつぶれによる水撃現象に起因することが明らかになり、この非生物的条件を取り除くため、接続部に肉厚が管軸方向に連続的に変わるゴム管を挿入したところ、下流圧の急減は無くなり、緩やかな振動波形になった。(3)では、テ-パ-付き直円管ではテ-パ-のため管出口部での壁ずり応力が入口部のそれの約7倍も高くなること、U字テ-パ-管では減速期末期に内壁で流れが剥離して数個の渦対が発生し、加速期初期まで存在していることなどが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)