超臨界水中での反応晶析を利用した金属の分離回収ならびに新素材の開発
Project/Area Number |
06214202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿尻 雅文 東北大学, 工学部, 助教授 (60182995)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 超臨界水 / 反応晶析 / 金属酸化物微粒子 / 放射性廃棄物 / 金属群分離・回収 / セリア微粒子 / バリウムフェライト微粒子 |
Research Abstract |
本研究では、超臨界水中での反応晶析を利用して、1)原子炉から排出される放射性廃液からの金属種の群分離法の開発と、2)光学材料用研磨材であるセリア微粒子および、3)次世代垂直磁気記録材料として目されているバリウムフェライト微粒子の連続的合成法の開発を行っている。 放射性廃液の模擬廃液を原料として、亜臨界・超臨界水中での反応晶析を行い、群分離の可能性を探った。その結果、高濃度の酸性条件下であるにもかかわらず、反応時間30分、200℃でMo、Zrが、300℃でFe、Crがほぼ100%酸化物沈殿物として回収できた。また、450℃ではCe、Pdが100%、Mnが約90%、NiとPrが約50%分離回収できた。以上の結果から、本手法により放射性の強いCs,Srを水溶液として分離できることがわかった。 セリア微粒子合成実験では、粒子の成長過程を追跡した。亜臨界水中では金属の加水分解速度が遅く、またモノマーや粒子前駆体に対する溶解度も比較的大きいため、核発生速度が遅く、また金属が全て反応し終わった後も溶液中に溶解しているモノマーや前駆体が粒子に取り込まれ、粒子は成長する。一方、超臨界水中では、金属の加水分解速度が極めて速く、また、溶解度も小さいため、核発生速度が極めて速く、粒子の成長も生じず、超微粒子が生成しやすいことがわかった。 バリウムフェライト微粒子の合成を、亜臨界水中と比較したところ、超臨界水中のほうが高磁化特性が得られた。これは、より高温で、低密度の超臨界水中では、脱水がより促進されるためであることがわかった。また、経済性が現れる高原料濃度条件下での実験も行ったところ、高濃度条件でも飽和磁化は高い値を示すことがわかった。今後、昇温過程等の反応条件を検討することで、さらに優れた磁化特性が得られるものと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)