超臨界流体クロマトグラフィーによる最高分取条件の推定
Project/Area Number |
06214217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山本 修一 山口大学, 工学部, 助教授 (80144921)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 超臨界流体 / クロマトグラフィー / 拡散係数 / 分配係数 / 軸方向混合拡散係数 |
Research Abstract |
超臨界流体を移動相として使用するクロマトグラフィー(SFC)は液体クロマトグラフィー(LC)を越える分離性能が期待できると考えられている。しかしながら、工業プロセスとしてのIC操作における重要な因子である生産性は、種々の操作条件およびカラム条件の複雑な関数である。SFCでは圧力(p)および温度(T)が非常に重要な操作変数となるのでSFCの生産性はLCに比較して、さらに複雑な関数となる。 本研究はSFCにおける最適分取条件推算方法の確立を目的とした。はじめに、低負荷量領域における溶出曲線の測定値から分配係数とHETPと移動相線速度uの関係を求めた。次にHETP-uデータから、軸方向混合拡散係数D_Lや固定相拡散係数D_Sを算出した。D_Lは軸方向のペクレ(Peclet)数で、D_Sは分子拡散係数D_mからの低下度で整理した。分配係数Kは移動相流体密度の関数として考察した。また、粒子径d_pとD_mにより無次元化したHETPとuの関係について超臨界流体系と液系の両方について詳細に比較したところ、顕著な差異は観察されなかった。 最後に圧力を時間とともに変化させる溶出実験を行い、等圧でのデータを基にした溶出曲線のシミュレーションモデル計算結果と比較したところ良く一致した。 本研究結果より超臨界流体の高拡散性により高性能分離が期待できるが、低溶解性により試料負荷量が規定される傾向があることが明らかなった。また、液体クロマトグラフィーモデルを基に超臨界流体クロマトグラフィーの圧力勾配溶出にも適用可能なシミュレーションモデルを構築したが、今後は、このモデルに試料負荷量の影響を組み込むことにより最適操作条件の推定方法の検討が必要である。 実験については超臨界二酸化炭素に対する溶解度の比較的高い低分子の分離機構が明らかとなったが、今後は高度不飽和脂肪酸のような高分子量・低溶解度物質分離特性の解析が望まれる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)