分子動力学法による超臨界状態における流体の動的液体構造
Project/Area Number |
06214223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
片岡 洋右 法政大学, 工学部, 教授 (30025407)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 超臨界流体 / 分子動力学 / 相互拡散係数 / 自己拡散係数 / レナード・ジョーンズ流体 / 濃度の揺らぎ / 圧縮率 |
Research Abstract |
2次元レナード・ジョーンズ(LJ)混合液体(Ar-Kr)における超臨界流体の分子動力学シミュレーションを行った。計算方法は分子動力学法で最も単純な体積と全エネルギー一定の分子動力学法である。単位はArのLJ単位である。濃度はモル分率x=0.50とした。 状態を確かめるためにまず、圧力Pを計算し、その密度ρ・温度T変化を確かめた。以下で調べる温度T0.67 密度ρ0.3が臨界点に近いことを確認できた。 輸送係数のうち特に自己拡散係数D1,D2と相互拡散係数Dを重点的に計算した。 相互拡散係数は熱力学因子Qと速度の時間相関関数の積分Lの積で書かれる。(D=Q*L)熱力学因子Qは密度ρが0.3付近で小さい。Qは化学ポテンシャルの微分で書かれ、その計算は動径分布関数の積分Gab(Kirkwood-Buffのパラメータ)より行われた。積分Gabの値が妥当なものであることはPVT関係から求めた圧縮率κ_TとKirkwood-Buffのパラメータより計算したものを比較して次のように確かめた。温度T0.67 密度ρ0.3が臨界点に近いのでこの付近で圧縮率は大きな値となる。この傾向は再現されており半定量的な一致が確かめられた。 時間相関関数の積分は重心の変異の2乗平均の長時間部分での時間tに対する傾きから計算した。 得られた相互拡散係数と自己拡散係数をT=0.67で密度ρに対してプロットして、相互拡散係数の異常な密度依存性が得られた。 濃度の揺らぎの大きい例の分子配置をみると粒子が密な部分と粗な部分がまず見える。さらに少しKrが集まりやすい傾向が見える。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)