Project/Area Number |
06215227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tsuruoka National College of Technology |
Principal Investigator |
五十嵐 幸徳 鶴岡工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (50193157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 幸三 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10176183)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 金属間化合物 / 高温構造用材料 / 16H型結晶構造 / シリサイド / 高融点 / 低比重 / Si_3Zr_5 / Si_3Y_3Zr_2 |
Research Abstract |
16H型結晶構造のシリサイド金属間化合物は、他の結晶構造の金属間化合物よりも高融点・低比重を示すものが多く、作業限界温度が1500℃以上の次世代の超高温構造材料として有望である。本研究では、結晶学的観点から16H型シリサイドが高融点を示すメカニズムを理論的に究明し、実際に作製して物理的,機械的特性を測定して、その理論および実験から得られたデータを基にして機能の向上した16H型シリサイドの設計と作製を行うことを目的とした。 結晶学を中心とした16H型シリサイドの理論的究明により、16H型シリサイドが高融点を示す理由は、原子の共有結合性が高いためと判明した。また、融点がc軸方向の結合状態に依存することを明らかにした。 16H型シリサイドの作製は、通常の溶解法では各元素の融点の違いにより化学量論組成を維持することが困難であるため、原料粉末を化学量論的に混合し、円柱状にCIP成形した後、Ar雰囲気中で電気アークによって反応を励起させ試料を作製した。現在、諸特性を測定するため、反応片を粉砕の後、放電プラズマ焼結法によるバルク材の作製を試みている。 原子の共有結合性が高いために既存の16H型シリサイドの延性は低いと予想される。16H型シリサイドの延性を高めるため、原子径の異なる元素を組み合わせることにより金属結合性を高める方法を考案した。一例として、Si_3Zr_5のZr原子の一部をY原子で置換した新三元系金属間化合物Si_3Y_3Zr_2を設計し作製している。Si_3Y_3Zr_2は、他の二元系16H型シリサイドに比べ特定の原子間における強固な結合がなくなり対称性が向上しているものと考えられる。また、融点が2800K,比重が5.26と推定されることからSi_3Y_3Zr_2は高融点・低比重で延性の優れた超耐熱材料として有望である。 以上の得られた知見を基に論文を投稿準備中である。
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