Project/Area Number |
06216218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高木 英典 東京大学, 物性研究所, 助教授 (40187935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永崎 洋 東京大学, 工学部, 助手 (20242018)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 超伝導 / ホウ炭化物 / ホウ窒化物 / ハルデンギャップ |
Research Abstract |
新しい高温超伝導への物質ルートとしてRETM_2B_2Cで表わされる一連のホウ炭化物を見い出した。遷移金属TMとしてNi,Pd,Ptを用いたとき超伝導が観測される。このうち特にYPd_2B_2Cの転移温度Tcは金属間化合物としては23Kに及ぶことが示された。TM=Co,Ir,Rhでは構造を形成することは可能であるが超伝導は示さない。また、磁性希土類を含むRENi_2B_2Cが希土類の磁性と超伝導の競合した新しい磁性超伝導体であることを示した。 この新しい物質群の構造が、銅酸化物超伝導体と同じように層状の構造であることを利用して、層の積層パターンを制御することにより、系統的に類縁構造を有する物質の開発を行った。その結果、新しいホウ窒化物超伝導体La_3Ni_2B_2N_3を発見した。この成果はいわゆるブロック層の概念に基づいた「物質設計」の手法が、新しい物質群に適用可能であることを示したことになり、物質開発の題材としての展望が新たに開かれたといえる。 新しいホウ炭化物の良質試料を合成しその基本的超伝導特性を明らかにした。新しい系は清浄極限にある第二種超伝導で、電気的には三次元的な系である。その電子状態密度は比較的高く、遷移金属のd電子の寄与が支配的であること、電子相関の効果が重要であることを示した。他グループと共同で、強い電子相関の帰結であるd電子の反強磁性スピン揺らぎを見い出した。
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