Project/Area Number |
06216225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田仲 由喜夫 新潟大学, 理学部, 助手 (40212039)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 高温超伝導体 / d波 / ジョセフソン効果 / トンネル効果 |
Research Abstract |
高温超伝導体の超伝導特性の研究として,実空間ペアリングに近い状態の超伝導体の近接効果,さらにはd波超伝導体におけるトンネル効果についての研究を行ってきた.近接効果の研究では,異常近接効果の研究を行った。異常近接効果とはYBaCuO/Pr(Y)BaCuO/YBaCuO接合でPr(Y)BaCuOの長さが数100から1000Å近くの長さで,超伝導電流が観測されるという現象である。我々は,PrBaCuOは超伝導/絶縁体転移近傍の物質と考え,局在して動けないペア,局在した波動関数の特徴をとりいれて,バリアブルレンジホッピング領域のペアのプロパゲーターの計算を初めて行った。従来のde Gennes理論McMillanと異なって,超伝導プロパゲーターの減衰長の温度変化はきわめて弱いことも明らかにした。 一方トンネル効果の研究では,常伝導金属/d_<x2-y2>接合系におけるトンネル電流を求めた。とくにd波のような異方的な超伝導体に対して得られるトンネルコンダクタンスは,バルクの超伝導体の状態密度を表すとは限らないことを示してきた。またトンネル効果の実験でしばしば見られているゼロバイアスピークの起源を解明した。このゼロバイアスのピークの存在は,フェルミ面の上でペアポテンシャルが符号変化するような場合生じるもので,特に異方的超伝導体の界面のゼロエネルギーの束縛状態と密接に関連している。さらにd_<x2-y2>波超伝導体のジョセフソン効果に関する基本的研究を行った。ゼロエネルギー状態の存在は,ジョセフソン効果に重要な影響を与える。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)