脱離する生成分子のエネルギー分布からみる不活性小分子の活性化機構
Project/Area Number |
06217201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松島 龍夫 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (30002116)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 佑一 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (80001725)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 反応場所 / ステップサイト / テラスサイト / CO酸化 / 角度分布 / 速度分布 / 反応場の傾き / 角度分解昇温脱離法 |
Research Abstract |
1.本研究ではステップ上のCO_2生成の反応場所の確認に初めて成功した。 2.CO_2分子の活性化の逆反応で生成し脱離するCO_2分子の並進エネルギーと反応場を調べることから、活性化に必要なエネルギーと反応場の構造との関係を検討できた。段階状構造の2つの白金表面、Pt(113)=(s)2(111)x(001)及びPt(112)=(s)3(111)x(001)上には、CO_2分子を活性化できる構造の異なる反応場として、ステップ上とテラス上の反応場所があることを脱離するCO_2の空間分布から確認できた。その反応場の同定と各反応場におけるCO_2分子の活性化に必要となるエネルギーを比較検討できた。一般に、反応は平らなテラス上で進行するが、反応種であるCOの吸着率が小さいときにはステップ上の反応場所が優先的になった。ステップ上の反応場から脱離するCO_2の並進速度はテラス上より常に小さい。Pt(112)ではテラスから脱離するCO_2の並進温度は最大値が約1300Kであり強い反発性脱離である。ステップから脱離するCO_2の場合では約1100Kまで減少する。CO_2の活性化としてはステップの反応場が有効であることが明らかになた。。 3.条件による反応場所の切り替えを捉えた。Pt(113)上では反応場所の鮮やかな切り替わりを観測できた。ステップ上の反応場所とテラス上の反応場所の寄与の割合はCOの吸着率が決めていた。 4.反応場所の傾きの保存を定式化できた。傾いた反応場から反発されて脱離するCO_2の指向角と反応場の傾き角との関係を解明でき、今後の反応場所の同定に有効になった。 5.CO_2活性化の逆反応であるCO酸化反応から生成脱離するCO_2の空間分布、速度分布の測定には角度分解昇温脱離型飛行時間測定法がたいへん有効に働いた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)