開殻分子種をホストゲストとする包接体結晶を利用する分子磁性体の開発
Project/Area Number |
06218209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 啓二 東京大学, 教養学部, 教授 (50012456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真崎 康博 東京大学, 教養学部, 助手 (60199677)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 分子磁性 / ニトロキシドラジカル / イミノニトロキシドラジカル / チエノチオフェン / 強磁性相互作用 / 反強磁性相互作用 / スピン相互作用 / ESR |
Research Abstract |
これまでにチエノチオフェン異性体に置換したモノラジカル、あるいはスピンカップラーとするビラジカルの磁気的性質を検討してきたが、本年度はさらに、縮合するチオフェン環の数を増やしたパイ共役系について、そのバルクの磁性を研究した。すなわち、チオフェン環が3個縮合したジチエノチオフェンのモノニトロキシド体、モノイミノニトロキシド体、また、それぞれが2個置換したビラジカル体をそれぞれ合成し、ESRおよびSQUIDにより磁性を検討した。モノラジカル体では、分子間に弱い反磁性的相互作用が見い出された。この結果は結晶構造解析により説明がついた。2置換のビラジカル体では、いずれも分子内でスピン間に強磁性的相互作用が認められた。しかし、分子間では反強磁性的な相互作用しか認められなかった。さらにこれらの開殻分子種に対し、テトラフルオロTCNQをアクセプターとする電荷移動錯体を作成し、その磁性も検討したが、バルクにおいて強磁性相互作用は見られなかった。 本年度の結果も含め、これまでの結果から、ニトロキシドの酸素原子が硫黄原子に配位して直接スピン相互作用を示す傾向があることが判明したので、さらに、ニトロキシド酸素原子からの直接的スピン伝達を目指して、ホウ素化合物との錯体について検討を開始した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)